The Plum Garden at Kameido
歌川広重, 1857年
大英博物館 Room 92

この作品は、江戸の亀戸梅屋舗を描いた浮世絵で、夜明けに空が赤く染まる様子が表現されています。広重(1797-1858)の『名所江戸百景』シリーズの中でも特に評価の高いデザインです。
赤色顔料を空全体に用いた初期刷りの例で、色彩表現の鮮やかさが際立っています。1887年にはヴィンセント・ヴァン・ゴッホがこの作品を油彩で模写するなど、海外の画家にも大きな影響を与えました。
浮世絵における「浮世」とは、「今この瞬間を生き、月や雪、桜や紅葉の美しさを楽しむこと」を意味します(浅井了意『浮世物語』1665年頃)。この作品も、江戸庶民の暮らしや自然の美を愛でる心を描いた典型例です。