Complete View of the Plum Garden at Kameido
歌川広重, 1840年代初期
大英博物館 Room 92

この作品は、江戸の亀戸にある名所、梅屋舗の庭園を俯瞰で描いた三枚続きの浮世絵です。南側から庭園を見下ろす視点で、春の霧に包まれた満開の梅の美しさが強調されています。
広重はこの作品を、蔦屋吉蔵という当時の有力出版者の特別注文で制作しました。蔦屋吉蔵は1840~50年代にかけて、広重の風景画や洒落絵シリーズを多数出版しており、本作もその一環です。
画面には円形の遊歩道や庭園の配置が細かく描かれ、江戸時代の名所庭園の風情を伝えるとともに、広重の色彩感覚や遠近法の技法も楽しめます。