Basalt Stela
不明, 紀元前1世紀頃
大英博物館 Room 52

この玄武岩製ステラには、コマゲネ王国のアンティオコス1世が神ヘラクレス=ヴェレトラグナと対等に握手する場面が描かれています。王はベルト付きチュニック、マント、装飾のある高い帽子、腰には短剣を携えています。神はクラブとネメアの獅子の皮を持っています。
背面と側面にはギリシャ語の碑文が刻まれ、アンティオコスが定めた宗教的慣習や称号「正義の王、高名なる神、ローマ人とギリシャ人の友」を説明しています。この作品は、東西文化の融合、王の政治的・宗教的役割、古代コマゲネ王国の歴史を伝える貴重な資料です。
中央に開いた穴は、後世にステラが再利用され、油を搾る装置(油搾り)の一部として使われた跡です。元の宗教・政治的用途から、実用的な道具へ転用された歴史の証でもあります。