バッキンガム宮殿Buckingham Palace
イギリス王室の象徴的な宮殿
- 料金
- 大人 £32〜 / 子ども £5〜£17
- 所要時間
- 45分
- 最寄駅
- Green Park 徒歩10分
- 開館時間
- 夏季のみ公開(2026年は7月9日〜9月27日で終了。2027年の日程は未発表)
料金・開館時間は変更されることがあります。訪問前に 公式サイト で最新情報をご確認ください。
1837年にヴィクトリア女王が居住して以来、イギリス君主の公式住居。600室以上あり、庭園も広大。毎日11時前後には衛兵交代式が行われ、観光客に人気。内部ツアーでは豪華な玉座の間や王室の美術品を見られる時期もある。
このページの内容
着いてからの歩き方
バッキンガム宮殿に着いたら、この順に見ていくと迷いません。
- コツ
中に入れる時期が限られる
国王の公務の場なので、ステートルームの公開は夏の数か月だけです。2026年の公開は7月9日〜9月27日で、すでに終わっています。2027年の日程はまだ発表されていません(例年は7月から9月まで)。公開中も、7〜8月の時間枠は数週間前に埋まります。夏以外の時期は、冬と春の限られた日に少人数のガイドツアー(有料・要予約)が組まれることがあり、日程は公式サイトで発表されます。
- 見どころ
ステートルーム19室
国賓の接遇に実際に使われている部屋を、順路に沿って歩きます。ロイヤル・コレクションからレンブラント、ルーベンス、カナレットなどが各部屋に掛けられていて、美術館ではなく「部屋の装飾として」置かれているのが独特です。所要45分ほど。
- コツ
工事で見られない部屋がある
宮殿の設備更新工事(Reservicing)が続いているため、2026年の公開ではホワイト・ドローイングルームが見学できず、舞踏室とバウルームの一部にも仮囲いが入りました。工事の完了予定は2027年後半で、2027年にどこまで見られるかは公式の発表を待ってください。通り抜けはできますが、写真で見た通りの姿を期待して行くと肩透かしになります。
- 見どころ
庭園
入場券には庭園への出口経路が含まれていて、見学の最後に39エーカーの敷地を歩いて出ます。ロンドン中心部とは思えない静けさで、宮殿の西面——正面のバルコニー側ではない、報道写真に出てこないほうの顔——を見られるのはここだけです。
- 見落としやすい
バルコニー
外から見上げる中央のバルコニーが、王室が戴冠式や記念日に姿を見せるあの場所です。柵の外からだと2階の目立たない張り出しにしか見えませんが、位置を知って見ると印象が変わります。
歴史
いま王室の象徴とされるこの建物は、もともと王のものですらありませんでした。1703年にバッキンガム公が自邸として建てたタウンハウスで、当時の名は「バッキンガム・ハウス」です。1761年にジョージ3世が妻シャーロットのために購入し、王室の所有になりました。
宮殿への改造を始めたのはジョージ4世です。1820年代、建築家ジョン・ナッシュに大規模な拡張を命じました。ところがナッシュは費用の管理ができず、1828年までに£496,169を使い果たします。これは当初の予算をはるかに超える額でした。ジョージ4世が死去すると、首相は超過を理由に彼を解任します。
後任のエドワード・ブロアが、ナッシュの構想を引き継ぎつつ、装飾を削った簡素な形で完成させました。いま正面に見えているファサードは、この「予算超過の後始末」として生まれたものです。さらに1913年、アストン・ウェッブが現在の石張りに改めています。
君主が実際に住み始めたのは1837年のヴィクトリア女王から。バッキンガム・ハウスの建設から130年以上が経っていました。部屋数は775、うち寝室が188、浴室が78。庭園は39エーカーあります。
いま宮殿は、10年がかりの配管工事の最中にある
写真で見る宮殿は完成された建物に見えますが、内部では大規模な設備更新工事が続いています(Reservicing Programme)。
前回の全面的な更新は1950年代でした。第二次大戦の爆撃被害への対応として行われたもので、それ以来70年近く、ボイラーも配線も配管も基本的に手つかずだったことになります。老朽化は深刻で、漏水による美術品の損傷リスクが現実的な問題になっていました。
工事は2017年に始まり、完了予定は2027年後半。資本費は £369M(約3億6,900万ポンド)です。内容は華やかな改装ではなく、ボイラー、配電盤、100km単位のケーブル、水槽、配管の総取り替え。会計検査院(NAO)は2024年の報告で、この規模の事業としてはよく管理されていると評価しています。
訪問者にとって重要なのは、この工事のせいで見られない部屋があるという点です。年によって仮囲いの位置が変わるため、写真で見た通りの状態を期待して行くと肩透かしになることがあります。公開範囲は事前に公式サイトで確認してください。
豆知識
- バルコニーが使われ始めたのはヴィクトリア女王から。1851年の万国博覧会が最初とされ、王室が群衆の前に姿を見せる場として定着しました。建物の中で最も有名な部分が、後付けの慣習だということです。
- 国旗で在室が分かる。屋根の旗竿にロイヤル・スタンダード(王旗)が揚がっていれば国王が在室、ユニオンジャックなら不在です。門の前で見上げれば判別できます。
- ステートルームの絵は「展示」ではなく「装飾」。レンブラント、ルーベンス、カナレットなどロイヤル・コレクションの名画が各部屋に掛かっていますが、美術館のように解説板が付いた展示ではなく、国賓を迎える部屋の内装として置かれています。同じ絵でも見え方が変わります。
- 庭園には湖と、テニスコートと、養蜂箱がある。39エーカーの敷地はロンドン中心部の私有地としては最大級で、生物調査では1,000種を超える生物が記録されています。見学の最後はこの庭を歩いて出る経路になっており、報道写真に出てこない西側のファサードを見られるのはこのときだけです。
中に入れる時期は限られている
ここは国王の公務の場なので、ステートルームの公開は原則として夏の数か月だけです。それ以外の時期は、冬と春の限られた日に開かれる少人数のガイドツアー(有料・要予約)を除けば、柵の外から眺めることしかできません。
公開時期の入場券は数週間前には埋まります。とくに7〜8月の枠は競争が激しいので、旅程が決まった時点で予約してください。所要は45分ほどですが、庭園を歩いて出る経路を含めるともう少しかかります。
見学できる範囲・時期・時間帯は年ごとに変わります(設備更新工事の影響もあります)。必ず公式サイトで最新の情報を確認してから予定を組んでください。
衛兵交代式は宮殿の外で行われる別の催しで、こちらは無料・チケット不要です。宮殿見学とは開催日も時間も別なので、両方を1日でと考えている場合は個別に確認が要ります。
場所とアクセス
バッキンガム宮殿が出てくるコラム
このスポットにまつわる歴史や逸話を、1本ずつ掘り下げた読み物です。

連載「ビートルズのロンドン物語」
ビートルズは1965年にMBE勲章を受けた——元軍人は抗議で勲章を返し、4年後にはレノンも送り返した 第2回
1965年、ビートルズの4人は女王の誕生日の叙勲名簿に載り、MBE勲章を受けた。官報に載った肩書は「ビートルズの一員」だけ。戦争の働きで同じ勲章を受けた元軍人たちは怒って勲章を送り返し、4年後にはレノン自身も「Cold Turkey」のチャート落ちへの抗議を添えて宮殿へ返した。だがその勲章は、いまも取り消されていない。

連載「ヴィヴィアン・ウェストウッド物語」
ヴィヴィアン・ウェストウッドは白い戦車で首相の家に来た——宮殿前のスカートから、クラパムの最期まで 第3回
1992年、女王から勲章を受け取った彼女は、宮殿の外で報道陣の前でくるりと回った。下着は履いていなかった。2015年、彼女は白い装甲車に乗って首相の自宅前に現れた。2020年、79歳で巨大な鳥かごに入り、地上3メートルに吊り下がった。ファッションデザイナーが本気で政治活動家になっていく晩年と、彼女が去ったあとのロンドンで実際に彼女に会える場所を追う、全三回の最終回。
みんなの口コミ
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