Altarpiece of St George
Master of the Centenar(推定), 15世紀前四半期頃
ヴィクトリア&アルバート博物館 Room 48a

この祭壇画は、15世紀前四半期にバレンシアで制作された、国際ゴシック様式の傑作です。
制作者は現在「Master of the Centenar」と呼ばれ、以前はドイツ系画家でバレンシアに拠点を置いたAndrés Marçal de Sas(約1393-1410)に帰属されていましたが、議論の余地があります。おそらく「Centenar de la Ploma」の同名兄弟団の礼拝堂のために制作されたと考えられます。
祭壇画は3層の中央パネルで構成され、上部には聖霊と御座に座るキリスト、両脇にモーセとエリヤが描かれています。左右のパネルには、聖ジョルジュの生涯の場面が各10場面ずつ描かれ、伝説上のドラゴン退治や、殉教(斬首による処刑)、さらにバレンシア建設に貢献したとされるエル・プイグの戦い(1237年)の物語が含まれます。
**ペデスタル(下段パネル)**にはキリストの受難(磔刑、埋葬、復活)を示す10場面が描かれ、全体として非常に壮麗で豊かな色彩と金箔装飾が特徴です。2019–20年にはバレンシアのInstitut Valencià de Conservació, Restauració i Investigació(IVCR+i)が保存修復作業を行いました。
この祭壇画は、バレンシア派国際ゴシック様式の典型例であり、豊かな色彩、精緻な装飾、複雑な物語構成により、視覚的にも歴史的にも非常に価値が高い作品です。