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    King Henry VII

    ヘンリー7世胸像(テラコッタ)

    Must See

    ピエトロ・トリッジアーノ(Pietro Torrigiano、彫刻)、不明(彩色), 1509-1511頃

    ヴィクトリア&アルバート博物館 Room 58

    ヘンリー7世胸像(テラコッタ)

    作品の概要

    この胸像は、ピエトロ・トリッジアーノによるヘンリー7世のテラコッタ像です。

    トリッジアーノはフィレンツェでミケランジェロと共に修行していた際、彼の鼻を折った逸話で知られ、その後1490年代にイタリア各地で修行・活動後、1509年頃ロンドンに到着しました。本像はロンドンで制作された初期作品の一つで、同時期に制作された他の胸像(司教ジョン・フィッシャー像、フィレンツェ商人像)と同様に、テラコッタを型取りで成形し、ほぼ実物大に仕上げられています。

    胸像は、ウェストミンスター寺院のヘンリー7世の葬儀胸像と非常に近似しており、両者とも死者マスクから鋳型を取り制作された可能性があります。トリッジアーノは頬のふくらみを調整することで、死者マスクのままでは生じる凹みを補い、より生き生きとした表情を与えました。

    焼成による収縮を防ぐため、土に砕いた焼成粘土(グロッグ)や砂を加え、ほぼ実物大での忠実な再現を実現しています。彩色は、白下地の上に卵や油を混ぜた顔料を用い、王の帽子やマントには異なる顔料混合で素材感を再現しています。王のコートの毛皮の裏地は当初茶色に黒斑があり、富と地位の象徴として描かれていました。

    胸像は18世紀にジョン・フラックスマンによる修復(7分割後再組立)、20世紀に複数回の過去の塗装除去と清掃を経て、オリジナルのポリクローム彩色が良好に保存されています。ルネサンス期の彫刻は通常、彫刻師と画家の協働で制作され、本像もその典型例です。

    ここがポイント!

      • ロンドンでトリッジアーノが制作した初期の作品の一つ
      • 西敏寺(ウェストミンスター寺院)のヘンリー7世の遺骸胸像と同型の死者マスクから鋳造
      • ほぼ実物大のテラコッタで、ポリクローム彩色がよく残る保存状態