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    ジャスト・ロンドンは、ロンドンの深層に迫る力量も器量もない中途半端な存在ですが、旅の判断をほんの少し整える一文が紛れていれば、それだけで存在理由になります。

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    Marilyn Diptych

    マリリン・ディプティック

    Must See

    アンディ・ウォーホル, 1962年

    テート・モダン In The Studio (Room 14)

    マリリン・ディプティック

    作品の概要

    必ず、左右を見比べてください。 この作品の意味は、その差の中にしかありません。

    左半分。 マリリン・モンローの顔が、25回、鮮やかな色で並んでいます。金髪、青い瞼、真っ赤な唇。派手で、明るく、量産品のように整っている。

    右半分。 同じ顔が、同じ回数、黒一色で並んでいます。そして——インクがかすれています。 右へ行くほど版が薄くなり、輪郭が滲み、顔が溶けかけ、最後はほとんど何も見えなくなる。

    左は生きている彼女、右は消えていく彼女です。

    制作の時期を知ってください。 1962年8月5日、マリリン・モンローが36歳で死亡しました。ウォーホルがこの作品に取りかかったのは、その数週間後です。彼が使った写真は、1953年の映画『ナイアガラ』の宣伝用スチール——つまり、本人ではなく、スタジオが作った商品としての顔でした。

    技法を見てください。シルクスクリーンです。 写真製版した版を通してインクを押し出す、印刷の技術です。ウォーホルはこれを絵画に持ち込みました。手描きの筆跡は消え、同じ顔を機械的に何度でも複製できる。

    これは何を意味するか。 それまで肖像画とは、その人物の唯一無二性を捉えるものでした。ウォーホルは逆をやった。マリリン・モンローという存在自体が、すでに大量に複製された画像だった——雑誌、映画、ポスター、新聞。彼女を描くのに一回しか刷らないのは、むしろ嘘だということです。

    ただし、完全な機械ではありません。 左半分の色は手で塗られています。 顔の輪郭とわずかにずれた金髪、はみ出した口紅の赤。この「ずれ」が全部残されている。 ウォーホルは修正しませんでした。工業製品のふりをしながら、手の痕跡を消していない。

    そして構成。 「ディプティック(二連画)」という形式は、もともとキリスト教の祭壇画の形式です。左右一対の板に聖人を描き、開いて拝む。ウォーホルはその形式を、映画スターに与えました。現代の聖像として。

    なお、この2枚はもともと別々の作品として作られ、 後に対にして展示されるようになりました。ウォーホル自身がその並びを認めています。

    そして、この作品は最近きれいになりました。 2020年代にテートの保存修復チームが、約60年分の埃と汚れを除去しました。今見えている色は、ウォーホルと当時のコレクターが見ていた状態にかなり近いものです。

    ここがポイント

      • 左は鮮やかな色の25枚、右は黒一色でかすれて消えていく25枚。生と死が左右に並ぶ
      • マリリンの死の数週間後に着手。使ったのは本人ではなく映画の宣伝用スチール写真
      • シルクスクリーンという印刷技術を絵画に持ち込み、肖像画の「唯一無二性」を裏返した
      • 左半分の色は手塗りで、輪郭とのずれもはみ出しもそのまま残されている
      • ディプティック(二連画)はもともとキリスト教の祭壇画の形式。現代の聖像として与えられた