The National Portrait Gallery
無数のまなざしに射抜かれる。権力者も芸術家も、沈黙の肖像は声を持ち、あなたの心に話しかけてくる。
ナショナル・ポートレイト・ギャラリーは、肖像画を通じて人間の物語と個性を鮮やかに描き出す英国屈指の美術館です。 1856年に設立され、世界で初めて肖像画の専門美術館として開館しました。 また、館内にはシェイクスピアの最も古い肖像画や、エリザベス女王、ウィンストン・チャーチルの有名な肖像も展示されており、歴史を彩った偉人たちの顔が集まっています。 肖像画は単なる顔の写しではなく、感情や社会的役割、時代の空気までも映し出す芸術。絵画や写真、彫刻を通して、その人が歩んだ物語を感じ取ることができます。 ロンドン中心部に位置し、隣接するナショナル・ギャラリーと合わせて訪れれば、より深く英国の文化と歴史を味わえます。肖像画の中に息づく人間らしさを間近で感じながら、英国の豊かな物語を体験してみてください。
ナショナル・ポートレート・ギャラリーを短時間で回るなら、まずこの3つ。 展示室の番号は改装で変わることがあるので、当日は館内の案内で確認してください。
1592年頃、マーカス・ヘラーツ(子)作。女王が地球儀の上に立ち、その足はオックスフォードシャーを踏んでいます。背後の空は右が晴れ、左が嵐。統治者としての権威を天候と地理で表現した、政治的な図像です。
1600–1610年頃。シェイクスピアを描いたとされる肖像のうち、生前の姿に基づく可能性が最も高いとされる一枚です。左耳の金の輪飾りが目を引きます。
王族や政治家だけでなく、俳優・音楽家・科学者・アスリートまで。写真作品も多く、時代が下るほど「肖像画とは何か」の定義が広がっていく様子が見て取れます。
ナショナル・ポートレート・ギャラリーに着いたら、この順に見ていくと迷いません。 展示室の番号や配置は改装で変わることがあるので、当日は館内の案内で確認してください。
3年の閉鎖工事を経て2023年6月に再開したとき、建物の北側に Ross Place という新しい正面入口ができました。トラファルガー広場側から回り込む必要があるので、ナショナル・ギャラリーと隣接していることもあり入口を間違えやすい場所です。扉に並ぶブロンズの女性像はトレイシー・エミンの作品で、45点あります。
常設展示はおおむね年代順で、テューダー朝から現代へと下りてくる構成です。最上階まで上がってから下り始めると、王朝の肖像から現代の写真まで話がつながります。逆に1階から入ると、今の有名人から始まって時代を遡ることになります。
ヘンリー8世とその周辺の肖像が集まる部屋は、この館の性格が最もはっきり出る場所です。肖像画が記録ではなく政治の道具だった時代のもので、誰をどう描かせたかに意図が透けます。学校の教科書で見た顔の実物が並びます。
下の階に降りるほど絵から写真へ変わり、存命の音楽家や俳優、科学者が並びます。絵画館だと思って来ると意外に感じますが、「その時代の人を記録する」という館の目的からすると一貫しています。
常設の展示は無料で、事前予約も不要です。有料なのは企画展だけなので、館内で列を見かけたらどちらの列か確かめてから並んでください。レスター・スクエア駅とチャリング・クロス駅のどちらからも歩けます。
1856年の設立時、最初に収蔵された作品がチャンドス肖像画です。収蔵番号は「NPG 1」。人物の重要性で作品を集めるという、この館独特の収集方針を象徴しています。絵の巧拙ではなく、誰が描かれているかが基準なのです。
「Inspiring People」と名付けられた大規模改修のため2020年から3年間閉館し、2023年6月に再開しました。設立から166年で最大規模の改修で、入口の位置から展示の順路まで作り変えられています。
St Martin's Pl, London WC2H 0HE
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ロンドンには無料で入れる館が多くあります。近くの館と組み合わせて回るのがおすすめです。