Freud Museum
精神分析の父が暮らした家。革張りの椅子と書斎の本棚には、夢と欲望を暴いた思考の痕跡が染み込んでいる。ここでは精神そのものが展示物だ。
フロイト博物館は、精神分析学の創始者ジークムント・フロイトが1938年から亡くなる1939年まで過ごした家を博物館として公開している施設です。館内には、フロイトの書斎や診療室、膨大な書籍コレクション、彼自身の書簡や研究資料、そして有名な彫刻や美術品のコレクションが保存されており、彼の私生活と学問的業績を同時に体験できます。また、フロイトがオーストリアから持ち込んだ家具や彼の愛用したソファも展示され、精神分析の歴史やフロイトの思想を身近に感じられる場所となっています。
フロイト博物館を短時間で回るなら、まずこの3つ。 展示室の番号は改装で変わることがあるので、当日は館内の案内で確認してください。
患者が横たわった実物のソファ。1890年頃に患者から贈られたもので、フロイトはウィーンで自由連想法を確立する過程でこれを使い続け、1938年の亡命時にロンドンまで運ばせました。精神分析という営みが始まった、物理的な場所です。
机の上には古代エジプト・ギリシャ・ローマの小像が並びます。フロイトは熱心な古物収集家で、無意識の層を掘り下げる作業を考古学の発掘に喩えていました。
娘のアンナも児童精神分析の分野を開いた研究者で、父の死後もこの家に1982年まで住み続けました。彼女の仕事部屋も保存されています。
フロイト博物館に着いたら、この順に見ていくと迷いません。 展示室の番号や配置は改装で変わることがあるので、当日は館内の案内で確認してください。
開館は水曜から日曜の10:30から17:00で、月火は閉まっています。フィンチリー・ロード駅から住宅街を10分ほど歩きます。訪ねる価値のある家ですが、曜日を外すと扉の前で終わるので日程を先に確認してください。
1階の書斎は、フロイトが亡くなったときの状態がそのまま保存されている唯一の部屋です。あの寝椅子も、患者から見えない位置に置かれた椅子も、実際に使われた配置のまま残っています。ここだけは複製ではありません。
机には、エジプトやギリシャ、ローマの小さな像が数十体びっしり並んでいます。2,000点を超える蒐集の一部で、ウィーンからの亡命時に持ち出したものです。無意識という見えないものを扱った人が、掘り出された古代の物にこれほど執着していたことが分かります。
ナチスのオーストリア併合を逃れて1938年にロンドンへ来て、翌1939年に亡くなっています。この家での生活は1年あまりでした。にもかかわらず書斎がウィーンの部屋を再現して整えられているのは、娘のアンナが父の仕事場をそのまま移したためです。
上の階は娘アンナの部屋で、児童精神分析を築いた彼女自身の仕事の展示になっています。父の家として来た人が素通りしがちですが、この家に長く住んで働いたのはアンナのほうです。
アンナ・フロイトが自分の死後に家を博物館とするよう望み、1982年の逝去を経て1986年に開館しました。父の書斎を保存し続けたのは彼女です。
ナチスのオーストリア併合を受けて1938年にロンドンへ亡命し、翌1939年に亡くなりました。この家での生活はわずか1年余りです。それでもウィーンの書斎の家具や蔵書をそのまま運び込んだため、室内はウィーン時代の再現になっています。
20 Maresfield Gardens, NW3 5SX
フロイト博物館を訪れた感想や、次に行く人へのアドバイスがあれば教えてください。
まだコメントはありません。最初の投稿をお待ちしています。
ロンドンには無料で入れる館が多くあります。近くの館と組み合わせて回るのがおすすめです。