Courtauld Gallery
コートールド・ギャラリー
画像: Photograph by Mike Peel (www.mikepeel.net). / CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
印象派の色彩が、サマセット・ハウスの静謐な壁を震わせる。モネの光、セザンヌの輪郭、マネの挑発。ここは印象派の秘密の温室だ。
どんなところか
コートールドギャラリーは、ロンドンの歴史的建造物サマセットハウス内に佇む、印象派とポスト印象派の名作を誇る美術の聖地です。20世紀を代表する実業家サミュエル・コートールド卿が情熱を注いで集めた珠玉のコレクションを基盤としており、彼の名前を冠しています。 誰もが一度は目にしたことがあるような美術史を彩る名画の数々を間近で鑑賞できます。特にマネのフォリー=ベルジェールのバーや、ゴッホの包帯を巻いた自画像、ルノワールの桟敷席などは見逃せません。これらの作品を実際に目の前にして鑑賞できる貴重な体験は、芸術ファンはもちろん、美術にあまり詳しくない方にとっても深い感動を与えてくれます。 ロンドンには無料で鑑賞できる美術館が数多く存在しますが、コートールド美術館は入場料が必要です。しかし、その対価に見合う価値を提供する稀有な美術館です。 さらに、サマセットハウスという歴史的建築の中で鑑賞できるため、建物の美しさと調和した空間も魅力のひとつ。テムズ川の眺めも楽しめ、五感を刺激する贅沢な時間を過ごせます。 ロンドンを訪れるなら、ぜひ旅のリストに入れてほしいおすすめの美術館です。
これだけは見て帰りたい
コートールド・ギャラリーを短時間で回るなら、まずこの3つ。 展示室の番号は改装で変わることがあるので、当日は館内の案内で確認してください。
- 1
マネ《フォリー・ベルジェールのバー》
LVMH Great Room
1882年、マネ最後の大作。カウンターに立つ女性の背後は一面の鏡で、しかし鏡像の位置が物理的にありえない場所にずれています。この「間違い」が意図的なものかどうかは、130年以上論じられ続けています。
- 2
ゴッホ《耳に包帯をした自画像》
LVMH Great Room
1889年、耳を切り落とした事件の直後にアルルで描かれた自画像。背後には日本の浮世絵が掛かっています。事件の当事者が、その最中に自分を観察して描いたという事実の重みがある一枚です。
- 3
セザンヌのコレクション
LVMH Great Room
英国最大のセザンヌ所蔵。《カード遊びをする人々》をはじめ、静物から風景まで揃います。印象派からキュビスムへ橋を架けた画家の仕事を、一部屋でまとめて追えます。
着いてからの歩き方
コートールド・ギャラリーに着いたら、この順に見ていくと迷いません。 展示室の番号や配置は改装で変わることがあるので、当日は館内の案内で確認してください。
- 到着
サマセット・ハウスの北棟にある
ストランドに面したサマセット・ハウスの中庭に入り、北側の棟が入口です。中庭では夏に噴水、冬にスケートリンクが出ますが、ギャラリーはその奥の建物なので、中庭だけ見て帰らないでください。テンプル駅かコヴェント・ガーデン駅から歩けます。
- コツ
ここは有料。18歳未満と学生は無料
ロンドンの主要な美術館の多くが無料であるのに対し、コートールドは有料です。18歳未満と学生証を持つ学生は無料で入れます。料金は曜日によって変わるため、公式サイトで確認してください。規模が小さいぶん、混雑は他館より穏やかです。
- 見どころ
印象派とポスト印象派が中心
マネの「フォリー・ベルジェールのバー」、ゴッホの自画像、セザンヌ、ドガ、ルノワールが、大規模館の混雑なしで見られます。1点あたりの前に立てる時間が長いのがこの館の性格で、有名作の前で押し合う必要がありません。
- 見どころ
建物は18世紀の美術学校
展示室そのものが、かつてロイヤル・アカデミーが展覧会を開いていた部屋です。天井の高い最上階の大部屋は、当時の壁一面に絵を並べる展示方法を再現した掛け方をしています。額が上下に重なって並ぶ光景は現代の美術館では珍しいものです。
- コツ
2時間あれば十分回れる
大英博物館やV&Aのように体力を要する規模ではなく、じっくり見ても2時間ほどで回れます。同じ日にもう1館まわす前提で組めるので、ストランドから徒歩圏のナショナル・ギャラリーや、川を渡ってテート・モダンと組み合わせる人が多い館です。
基本情報
- 大人料金
- £10
- 子ども料金
- £5
- 滞在時間の目安
- 1.5時間
- 写真撮影
- 撮影自由
- 荷物預かり
- 無料
- 最寄駅
- Charing Cross(徒歩9分)
- 最寄バス停
- Aldwych / Drury Lane(徒歩1分)
- 音声ガイド
- あり
知っていると見え方が変わる話
美術史研究機関が母体
実業家サミュエル・コートールドが1932年に設立した美術史の研究・教育機関、コートールド美術研究所のコレクションです。研究者を育てる目的で集められたため、印象派・ポスト印象派が体系立って揃っています。展示室が小ぶりなのは元が教育用だからです。
サマセット・ハウスの中にある
18世紀の官庁建築サマセット・ハウスの一角を占めています。中庭は冬になるとアイススケートリンクになり、夏は噴水が上がる広場になります。ギャラリーを見たあとに中庭へ出る流れがこの館の定番です。
場所
Somerset House, Strand, London WC2R 0RN
みんなの口コミ
コートールド・ギャラリーを訪れた感想や、次に行く人へのアドバイスがあれば教えてください。
ほかの美術館も見る
ロンドンには無料で入れる館が多くあります。近くの館と組み合わせて回るのがおすすめです。