セント・ジェームズ宮殿St James's Palace
現在も王権の中枢を担う、ロンドン最古格の王宮
- 所要時間
- 1.5〜2時間
- 最寄駅
- Green Park
料金・開館時間は変更されることがあります。訪問前に 公式サイト で最新情報をご確認ください。
セント・ジェームズ宮殿は、ロンドンに現存する王宮の中で最も格式が高いとされる宮殿で、現在も国王の正式な王宮としての地位を保っています。君主の戴冠評議会や外交儀礼の舞台であり、英国に駐在する大使は今なお「セント・ジェームズ宮廷」に任命されます。一般的な王室の居住地ではないものの、王政・外交・儀礼の中枢として、今も生き続ける特別な存在です。
このページの内容
着いてからの歩き方
セント・ジェームズ宮殿に着いたら、この順に見ていくと迷いません。
- コツ
中には入れない
現役の王宮で、一般公開はしていません。見学できるのは外観だけです。それでも訪れる価値があるのは、ここが名目上いまでも英国で最も格式の高い宮殿だからです。外から見る建物だと割り切って行ってください。
- 見どころ
チューダー朝の門番塔
セント・ジェームズ・ストリートの突き当たりに立つ、赤煉瓦の八角形の塔が正面です。1530年代にヘンリー8世が建てさせたもので、時計を挟んだ左右対称の意匠。ロンドン中心部にこれだけまとまったチューダー建築が残っているのは稀です。
- 見どころ
「セント・ジェームズ宮廷」という言葉
英国に赴任する各国大使は、いまも「セント・ジェームズ宮廷に対する大使」として任命されます。君主の住まいがバッキンガム宮殿に移った後も、宮廷の法的な所在地はここのままだからです。看板のない建物が国家の外交の名義になっている、という珍しい状態です。
- 見落としやすい
衛兵が立っている
バッキンガム宮殿ほど人が集まらないので、赤い制服の衛兵を至近距離で、しかも人垣なしで見られます。宮殿間を移動する衛兵の行進がこの前を通ることもあります。写真を撮るなら宮殿前より条件がよい場所です。
- コツ
周辺を歩くのが本題
宮殿そのものは5分で見終わります。ただしこの一帯はセント・ジェームズ地区で、老舗の紳士服店やクラブ、ワインショップが並ぶ区画です。パル・マル、ジャーミン・ストリートと合わせて歩くと、19世紀の紳士文化がそのまま残っているのが分かります。
ハンセン病の療養所の跡地に建てられた
ヘンリー8世が1531年から1536年にかけて建てさせた。赤煉瓦のテューダー様式で、現在も当時の門塔が残っている。
建設地はもともと聖ヤコブ(セント・ジェームズ)に捧げられたハンセン病療養所の跡だった。中世の療養所は伝染を避けて市街から離れた場所に置かれる。つまりここは当時、意図的に「街から遠い場所」だった。ヘンリー8世はその土地を接収し、狩猟場(現在のセント・ジェームズ・パーク)に隣接する離宮を建てた。
1698年、ホワイトホール宮殿が焼失する。これによってセント・ジェームズ宮殿が繰り上がりで君主の公式な居所になった。バッキンガム宮殿が実際の住まいになった後も、この地位は移されていない。
誰も住んでいなくても、ここが「宮廷」である
英国に着任する各国の大使は、今も「セント・ジェームズ宮廷に対して」(to the Court of St James's)信任される。ロンドンに派遣される大使の正式な肩書きはこの宮殿の名を含む。君主が住んでいないのに、外交上の宮廷はここに置かれたままになっている。
実務も動いている。君主の崩御にあたって新王を宣言する即位評議会(Accession Council)が開かれるのはこの宮殿である。2022年9月、チャールズ3世の即位が宣言されたのもここだった。外交団の儀典を統括する部署も置かれている。
つまりこの建物は、住居としての役目を降りたあと、称号と儀式の所在地として機能し続けている。内部は非公開で、一般の見学はできない。
豆知識
- 見られるのは外観のみ。ザ・マルやセント・ジェームズ通りから、テューダー朝の門塔と時計を見上げる形になる
- 隣接するクラレンス・ハウスとは内部で繋がっており、外からは一続きの建物に見える
- 敷地内のチャペル・ロイヤルは王室の行事で使われている。ヴィクトリア女王の結婚式もここで挙げられた
場所とアクセス
みんなの口コミ
セント・ジェームズ宮殿を訪れた感想や、これから行く人に役立つコツがあれば教えてください。
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