ロイヤル・ミューズ(バッキンガム宮殿)Royal Mews
英国王室の馬車とステートビークルを間近に見ることができる王族の厩舎施設
- 料金
- 大人 £17.00〜 / 子ども £8.50〜
- 所要時間
- 2〜3時間
- 最寄駅
- Victoria Coach Station 徒歩10分
- 開館時間
- 10:00〜17:00
料金・開館時間は変更されることがあります。訪問前に 公式サイト で最新情報をご確認ください。
ロイヤル・ミューズはバッキンガム宮殿に隣接する王室の厩舎兼車両保管施設で、華麗なゴールド・ステート・コーチをはじめ、儀式に用いられる馬車や王室車両を公開している。現役の厩舎として王室行事を支える重要拠点で、馬車体験コーナーや王室馬の見学など、家族で楽しめるスポットとして人気。
このページの内容
着いてからの歩き方
ロイヤル・ミューズ(バッキンガム宮殿)に着いたら、この順に見ていくと迷いません。
- コツ
開いているのは3月から11月
2026年は3月5日から11月1日まで。10:00開場、最終入場16:00、閉場17:00です。冬季は閉まっているので、それ以外の時期に行く人は予定から外してください。チケットは事前購入が必要で、9言語の音声ガイドが付きます。
- 見どころ
ゴールド・ステート・コーチ
1762年製、全長7m・高さ3.9m・重さ4トンの馬車。1831年以降のすべての戴冠式で使われ、2023年のチャールズ3世の戴冠式にも登場しました。重すぎて8頭立てでも歩く速さしか出せません。車体は4本の革帯で吊られているだけなので揺れがひどく、ヴィクトリア女王はこれを「苦しい揺動」と書き残しています。ジョージ6世は戴冠式の行進を「人生で最も不快な乗り物のひとつ」と評しました。
- 見どころ
ダイヤモンド・ジュビリー・ステート・コーチ
2012年に完成した最も新しい国家馬車。外見は伝統的ですが、内部には油圧サスペンションと電動窓が入っています。さらに車体には、ニュートンのリンゴの木やメアリー・ローズ号、各地の歴史的建造物から採った木片や金属片が埋め込まれていて、英国史そのものを材料にした馬車になっています。
- 見どころ
働いている馬に会える
ここは博物館ではなく現役の厩舎です。国家行事で実際に馬車を引くウィンザー・グレイとクリーヴランド・ベイが飼われていて、馬房を覗けます。人が近づくことに慣れた馬たちで、調教の様子を見られることもあります。
- コツ
宮殿とセットで考える
バッキンガム宮殿のすぐ隣ですが、入場券は別です。宮殿のステートルームが夏だけなのに対し、こちらは3〜11月と期間が長いので、宮殿に入れない時期の代替として使えます。所要は45分〜1時間程度。
いまも馬が働いている厩舎
ロイヤル・ミューズは博物館ではありません。現役の厩舎と車庫です。
現在の建物は1825年、ジョン・ナッシュの設計で宮殿の庭内に建てられました。当時ナッシュはバッキンガム宮殿本体の改造を任されており、その一環としてこちらも手がけています。
「Mews」という言葉自体に由来があります。もともとは鷹を換羽させる小屋を指す語でした。中世の王室が鷹狩り用の鷹を飼っていた場所がやがて馬屋に転用され、言葉だけが残ったのです。ロンドンの地名に「〜Mews」が多いのは、かつて厩舎だった路地の名残です。
ここにはウィンザー・グレイと呼ばれる灰色馬と、クリーヴランド・ベイという品種の馬が飼われています。国事行事で馬車を引くのが仕事です。飼育係が実際に働いており、運が良ければ馬の手入れや馬車の整備を見られます。
つまりここで見られるのは、保存された過去ではなく、いまも使われている道具と、それを扱う人の仕事です。
4トンの馬車は、歩く速さしか出せない
所蔵品の中心はゴールド・ステート・コーチ——戴冠式で使われる金色の馬車です。
1762年、ウィリアム・チェンバーズの設計、サミュエル・バトラーの工房で製作されました。全体に金箔が施され、彫刻で覆われています。
問題はその重さです。4トンあります。引くには8頭の馬が必要で、しかも歩く速さより速く進めません。方向転換も苦手です。
そのため使用は極端に限られます。戴冠式、王室の結婚式、君主の即位記念——数十年に一度の行事だけです。ジョージ6世は乗り心地を「恐ろしい」と評し、ウィリアム4世は「船に乗っているようだ」と述べたと伝えられます。豪華ですが、乗り物としては不快な代物でした。
対照的なのがダイヤモンド・ジュビリー・ステート・コーチです。2012年に完成した新しい馬車で、こちらには電動の窓、空調、油圧のサスペンションが備わっています。車体にはヴィクトリー号の木材や、英国各地の歴史的建造物から集めた素材が組み込まれています。
250年の技術の差が、同じ建物の中に並んでいるのがこの施設の面白さです。2023年のチャールズ3世の戴冠式では、往路にダイヤモンド・ジュビリー、復路にゴールド・ステート・コーチが使われました。
豆知識
- 馬車には車体番号のような役割の名前がある。国事行事で使われる馬車はそれぞれ名前と用途が決まっており、大使の信任状奉呈にはステート・ランドー、日常の公務には目立たない馬車が使われます。
- 馬の名前は公開されている。ウィンザー・グレイには個体名があり、引退した馬の記録も残されます。長く仕えた馬は名前で記憶されます。
- 馬車を引く馬は交通に慣らされる。ロンドン中心部の車道を進むため、若い馬は騒音と車列に慣れる訓練を受けます。式典で落ち着いて歩けるのは訓練の結果です。
- ここは衛兵交代式の集合場所でもない。混同されがちですが、衛兵はウェリントン兵舎から来ます。ミューズは馬車と馬の施設です。
宮殿より短時間で、冬も開いている
バッキンガム宮殿の南側、キングズ・ギャラリーと同じバッキンガム・ゲート側にあります。宮殿正面の混雑とは別の入口です。
規模は小さく、1時間程度で回れます。宮殿のステートルームのような長い順路ではありません。
ステートルームが閉まっている時期も開いているのが利点です(ただし年内の休館期間があるので公式サイトで確認してください)。冬にバッキンガム宮殿へ行った場合、中を見られるのはキングズ・ギャラリーとここになります。
馬が実際にいるため、馬房の前は匂いがあります。動物が好きな子どもには喜ばれる場所ですが、そこは覚悟が要ります。
国事行事の前後は準備のため見学範囲が狭まることがあります。
場所とアクセス
みんなの口コミ
ロイヤル・ミューズ(バッキンガム宮殿)を訪れた感想や、これから行く人に役立つコツがあれば教えてください。
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