Portrait of a Lady ('La Schiavona')
ティツィアーノ, 1510-1512年頃
ナショナル・ギャラリー Room 8

この作品は、ヴェネツィア派の巨匠ティツィアーノによる「婦人の肖像(ラ・スキアヴォナ)」です。17世紀に付けられたタイトル「ラ・スキアヴォナ」は、クロアチアのダルマチア地方出身の女性を意味します。
肖像画の女性は、観る者をまっすぐ見つめる安定した視線と落ち着いた存在感を持ち、当時としては非常に直接的な表現です。彼女の前にある石の胸壁には、女性の横顔を模した**浮彫(古代カメオ風)**が施され、古典的要素と人物像を巧みに結びつけています。
ティツィアーノはこの肖像で、人物の内面の落ち着きや自信、古典的な趣向との融合を表現しており、肖像画における新しいリアリズムの方向性を示す重要な作品です。