カティサークは、1869年に建造された英国のクリッパー船で、特に茶葉貿易で名を馳せた高速帆船として知られています。「Cutty Sark」という名前は、スコットランドの詩人ロバート・バーンズの詩『Tam o’ Shanter』に登場する魔女の名前に由来します。船はもともと茶や羊毛、香辛料などの貿易に使用され、19世紀後半の海運技術の粋を集めた設計で、当時の貿易競争で高いスピードを誇りました。 現在はグリニッジに恒久展示される 博物館船 として一般公開されており、訪問者は船内の貨物室や船員の生活空間、操舵室などを間近に見学できます。特に、船体を支える構造や甲板の設計は、木造船建造技術の高さを直接体感できるポイントです。また、船の歴史や貿易ルート、航海術を学べる展示パネルや映像資料、体験コーナーも充実しており、帆船時代の海洋文化や産業史を深く理解できます。さらに、2012年には火災から復元され、保存・展示技術の面でも注目されています。 海運史、産業史、さらには19世紀の英国貿易文化を総合的に学べる、グリニッジでも屈指の歴史的観光スポットです。