Clink Prison Museum
石の壁には呻き声が染みつき、錆びた鉄格子はいまも閉ざされている。ここでは囚人の絶望が観光客を待ち伏せする。
クリンク刑務所博物館は、かつて実際に存在した クリンク刑務所(The Clink) の歴史を伝える博物館です。この刑務所は12世紀から18世紀まで、南ロンドンの銀行街近くで運営され、犯罪者や宗教上の異端者を収容していました。「Clink」という名前は、刑務所の鉄格子の音から来たとされます。 博物館では、囚人が使用した拷問具や拘束具、衣類、当時の刑務所の模型などが展示され、残酷な刑罰や監禁の実態を知ることができます。また、刑務所の歴史や囚人の生活、法制度の変化についても学べるため、社会史や法史の観点からも興味深い施設です。訪問者は牢屋の再現展示を歩きながら、過去の刑務所の雰囲気を直接体験でき、イギリスの中世から近世にかけての刑罰文化を身近に感じられる博物館となっています。
クリンク刑務所博物館を短時間で回るなら、まずこの3つ。 展示室の番号は改装で変わることがあるので、当日は館内の案内で確認してください。
囚人が繋がれていた鎖、足枷、拷問具の実物と複製。中世から近世の刑罰がどういうものだったかを、装置そのもので見せます。触れる展示もあります。
館名は、鉄の鎖や鍵が立てる金属音(clink)から来たとされます。英語で刑務所を指す俗語「in the clink」はこの施設の名が語源です。固有名詞が普通名詞になった場所ということになります。
テムズ南岸のこの一帯は、劇場、熊いじめの見世物、酒場が集まる歓楽街でした。グローブ座の復元建物も徒歩圏内。刑務所と劇場が隣り合っていた事情が展示から分かります。
英国で最も古い刑務所のひとつとされ、運用期間の長さでは屈指です。債務者、異端者、酔漢、娼婦、そして後には宗教上の反対者が収容されました。1780年のゴードン暴動で焼失しています。
この一帯は「クリンクの自由区」と呼ばれ、市の司法権が及ばない司教の所領でした。司教は売春宿に課税してその収益を得ており、当時の娼婦は「ウィンチェスターの雁」と呼ばれていました。教会が管理する歓楽街、という構図です。
1 Clink Street, Bankside, SE1 9DG
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