Apsley House
ウェリントン公爵の邸宅。戦利品の絵画も銀食器も、剣と同じく権力の武器として輝いている。
アプスリー・ハウスは、ロンドンの中心部、ハイドパーク近くに位置する歴史的な邸宅で、ナポレオン戦争の英雄として知られる第1代ウェルズリー公爵アーサー・ウェルズリーの元邸宅です。通称ナポレオン・ハウスとも呼ばれ、その壮麗な内装や美術品のコレクションで有名です。
18世紀末から19世紀初頭にかけて建てられたこの建物は、ウェルズリー公爵が軍功を称えられ国王ジョージ4世から贈られたもので、壮大なネオ・クラシカル様式のファサードと豪華な室内装飾が見どころです。
内部には、ナポレオン戦争関連の戦利品や絵画、家具、武器などが数多く展示されており、歴史愛好家にとっては非常に貴重なコレクションとなっています。 訪れることで、英国の軍事史や19世紀初頭の貴族の生活様式を体感できるほか、ナポレオン・ボナパルトとの因縁の物語や当時のヨーロッパ政治情勢を深く学べます。また、ウェルズリー公爵の壮大なキャリアとその時代背景が、建物の装飾や展示品を通じて生き生きと伝わってきます。
アプスリー・ハウスを短時間で回るなら、まずこの3つ。 展示室の番号は改装で変わることがあるので、当日は館内の案内で確認してください。
大階段
高さ3.4メートルの大理石像。ナポレオンが自ら発注したものの「athletic すぎる」と気に入らず、公開されませんでした。ワーテルローの後に英国政府が買い上げ、勝者ウェリントンに贈っています。敗者の裸像が勝者の家の階段に置かれている、という構図です。
長さ約27メートルの大広間。ウェリントンが毎年、ワーテルローの戦勝記念晩餐会を開いた部屋です。壁にはベラスケス、ゴヤ、ルーベンスなどが並びます。
半島戦争でフランス軍から奪還した絵画群を、スペイン国王が礼として贈ったもの。ベラスケスの《水売り》を含みます。戦利品が正式な贈与に変わった経緯を持つコレクションです。
アプスリー・ハウスに着いたら、この順に見ていくと迷いません。 展示室の番号や配置は改装で変わることがあるので、当日は館内の案内で確認してください。
開いているのは水曜から日曜の11:00から17:00で、最終入場は16:30です。月火に行くと閉まっています。ハイド・パーク・コーナー駅の出口を上がるとすぐ目の前なので、周辺を回る日程の水〜日に組み込んでください。
カノーヴァが彫った3メートル半の大理石像で、ナポレオンを軍神マルスの姿に理想化したものです。ワーテルローの後、英国政府が買い上げてウェリントンに贈りました。破った相手の裸像を自宅の階段に置いて毎日その脇を通る、という状況そのものがこの家の性格を表しています。
金色の長い部屋に並ぶベラスケス、ルーベンス、ゴヤ、ティツィアーノの多くは、スペインからフランス軍が持ち去った絵をウェリントンが取り返したものです。スペイン王が返却を辞退したためここにあります。美術館の収蔵ではなく、戦争の帰結として集まった壁です。
田舎から来た旅行者がナイツブリッジの料金所を過ぎて最初に通る家だったため、この愛称が付きました。いまは交通が渦を巻く環状路の島に建っていますが、当時は町の入口だったという位置関係を頭に入れておくと、立地の意味が変わって見えます。
食卓に延々と並ぶ銀と磁器の飾りは、ヨーロッパ各国の君主からウェリントンへ贈られたものです。ポルトガル王から贈られた銀器は食卓のほぼ全長を占めます。絵画に目が行きがちですが、この部屋も収蔵の中心です。
かつてハイド・パーク・コーナーの料金所を過ぎて最初の建物だったことから、No.1 London と呼ばれます。ロバート・アダム設計で1771–78年に建てられ、1817年にウェリントン公爵が兄から買い取りました。現在も子孫が上階に居住しています。
カノーヴァのナポレオン像は3メートルを超える大理石の塊で、重量に耐えられるよう階段下の床を補強する工事が必要でした。
149 Piccadilly, London W1J 7NT
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ロンドンには無料で入れる館が多くあります。近くの館と組み合わせて回るのがおすすめです。