バラ・マーケットが予測する2026年ロンドンのフードトレンド8選
2025年12月29日
ロンドン最古の食品市場バラ・マーケットが、出店者やレストランの知見をもとに、2026年に注目される8つの食トレンドを発表。茶の再定義から“スウィシー”フレーバー、地域料理回帰まで、ロンドンの食文化の次を占う。
2026年、ロンドンの食はどう変わる?
ロンドン最古の食品市場として知られるバラ・マーケットが、2026年に人気が高まると予測する8つのフードトレンドを発表した。
この予測は、マーケットに集うトレーダーやレストランの現場感覚をもとにしたものだ。
バラ・マーケットの歴史は1014年にまで遡り、ロンドン橋周辺で穀物や魚、野菜、家畜が取引されていたのが始まりとされる。13世紀には現在のBorough High Street周辺に移り、それ以来、ロンドンの食文化を形づくる“実験場”としての役割を果たしてきた。
1. 儀式としてのお茶(Tea as a ritual)
従来のイングリッシュ・ブレックファストのティーバッグから離れ、
より儀式性があり、グローバルな影響を受けたお茶への関心が高まっている。
抹茶の人気は定着し、近年はほうじ茶(hojicha)——ナッツやキャラメルのような香ばしさを持つ焙煎緑茶パウダー——への注目が急上昇。
Whisk by JENKIやMei Meiなどの出店は、「カフェイン補給」ではなくマインドフルで風味主導の体験としてのお茶を象徴している。
2. 南米フレーバー
ベネズエラ、アルゼンチンをはじめとする南米・中南米料理への関心が拡大。
- La Pepiá:英国産の責任ある原材料を使い、手作りのアレパ(トウモロコシ生地の軽食)を提供
- Porteña:ボリュームのあるエンパナーダや、ドゥルセ・デ・レチェ入りのアルファホーレス
3. 祖先由来の食材(Ancestral ingredients)
超加工食品への懸念から、伝統的で最小限の加工にとどめた食材が再評価されている。
- 自然な動物性脂肪
- 生・発酵乳製品
- ゼロから調理する家庭的なアプローチ
Ginger PigやHook & Sonといった出店が、この流れを体現している。
4. 「スウィシー(Swicy)」フレーバー
Sweet × Spicy=Swicy。
甘さと辛さのバランスを取った味が、2026年のメニューを席巻すると予測。
- Pimento Hill:小ロット生産のスコッチボネット・チリジャム
- Rambutan:タマリンド・ケチャップを添えたマトンロール
5. 進化系スナック
味だけでなく、栄養価とサステナビリティも重視するスナックへ。
- 植物性で高タンパクな商品
- 健康機能を意識した間食
例として、Raya Groceryの食用昆虫や、Perellóのスパイシー・そら豆などが挙げられている。
6. 地域料理への回帰
「その国っぽい料理を全部まとめて出す」スタイルは敬遠されつつある。
代わりに支持されているのが、地域に特化した料理。
- Kolae:タイ南部に着想
- Camille:フランスのビストロ文化を、地域性重視の日替わり黒板メニューで表現
7. 朝食の復権
“ブランチ疲れ”の反動で、ちゃんとした朝食が再評価。
- 伝統的なフライアップ
- 高品質なペストリー
- ブリオニュ(ブリオッシュ+ドーナツ)
Maria’s Market Café、Mallow、家族経営のComptoir Bakeryなどが、朝食を「特別な時間」として提供している。
8. 日本風フレーバーのベーキング
日本の製菓スタイルが、静かにロンドンのベーカリーへ浸透。
抹茶、味噌、黒ごまといった素材が、
スコーン、マドレーヌ、祝い用ケーキなど定番の焼き菓子に新しい表情を与えている。
バラ・マーケット
住所:8 Southwark Street, London, SE1 1TL
ロンドンの食の“次”を知りたいなら、2026年もバラ・マーケットは外せない存在になりそうだ。