10月上旬にロンドンで見逃せないアート展5選
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    10月上旬にロンドンで見逃せないアート展5選

    2025年10月4日

    ロンドンのアート批評家タビッシュ・カーンが、10月上旬に訪れるべき注目のギャラリー展示5選を紹介する。宗教画に着想を得た幻想的絵画から、環境問題を扱う彫刻や映像作品まで、多様な視点が光る。

    アート評論家で@LondonArtCriticとしても知られるタビッシュ・カーンが、2025年10月上旬にロンドンで開催されている注目のアート展を5つ紹介している。

    【1】テオドラ・アクセンテ「From Horizon of the Matter, Rises the Vertical of the Soul」(ローゼンフェルド) 宗教画から着想を得て、動物と人間のハイブリッドや「真の十字架の釘」や「キリストの血」といった聖遺物を描いた作品を展示。象徴性に満ち、ヴァニタス、ルネサンス、ヒエロニムス・ボスの要素が融合したような独自の世界観を見せる。会期は10月24日まで。

    【2】マルセル・ルス「Mirage City」(JDマラット・ギャラリー) ハリウッドを通して誰もが知るロサンゼルスの風景を、実際に訪れたことのないルーマニア人画家マルセル・ルスが描く。青い空やプール、交通渋滞など典型的な風景の中に、自身やパートナーの姿、鏡の中の別世界が巧妙に潜む。会期は10月8日まで。

    【3】コンラッド・ショークロス「Umbilical」(Here East) 巨大な動く彫刻作品を間近で見られる貴重な機会。縄を編み込むように動くこの装置は、時間、因果関係、気候変動をテーマにしており、展示後はタスマニアへと移送される予定。関連する過去作品も同時展示。会期は11月2日まで。

    【4】アリツィア・ビアラ「Raw Earth, Rare Earth」(バーントソン・バタチャルジー) ポーランド出身のアーティストが酸やエッチングを使って植物の根や土壌の世界を描き出す。自然との断絶、環境汚染、そして金属を吸収して土を浄化する植物の力をテーマにした作品群で、気候危機と人間社会の関係を見つめ直す。会期は10月25日まで。

    【5】アドハム・ファラマウィ「The Earth laughs in Flowers」(ニル・ラトナム) エジプトの神話をモチーフに、人や神が植物へと変化する物語を描いた絵画と映像作品を展示。テムズ川沿いの産業衰退をナイル川と重ね合わせた映像作品も上映され、絵画と映像を通じて彼自身の文化的ルーツを探る。会期は10月25日まで。