ロンドン・トロカデロビル、2階建て大型カジノに転換か
2025年9月27日
ロンドン・コヴェントリー・ストリートのトロカデロビルに、最大1,250人収容可能な2階建てカジノとレストランを新設する計画が提出された。地元団体は反対の声を上げる一方、当局は厳しい規制の下で問題は少ないと判断している。
ロンドンのトロカデロビル(コヴェントリー・ストリート)に、最大1,250人を収容できる2階建ての大型カジノが新設される可能性がある。計画はカジノ運営大手のGenting Casinos UK Ltdによって提出され、地下、地上階の一部、1階部分をカジノスペースとし、さらに地上階には一般客も利用可能なレストランを併設する。これに伴い、土産物店やBestmart入口は新しい店舗正面に置き換えられ、ルパート・ストリート沿いには新たな店舗ファサード、ライオンズ・コーナーには二重窓が設置される予定だ。
一方で、ソーホー協会はこの計画に反対を表明。すでに深夜営業施設が集中する地域に「アルコール主導」の大型ギャンブル施設を増やせば、反社会的行為、歩行者混雑、騒音、ゴミ問題を助長する恐れがあると警告している。これに対し、Genting Casinos側は「本施設はアルコール主導ではなく、厳格な運営管理計画と法規制のもとで運営される」と主張している。
ウェストミンスター市の計画担当官は、新しいカジノが地域の特性や機能に悪影響を与えることはないと判断。カジノは法的に厳しく規制されており、歴史的に大規模な混乱を引き起こすことは少ないと指摘した。また、計画されているカジノは、午前3時まで営業していた旧ナイトクラブやレストランの代替であることから、現行の都市計画とも整合的だとした。
この敷地は、かつてはナイトクラブ「Opium」が入居していたが、2019年に利用客が銃撃された事件を受けて閉鎖。その前はレストラン「Bubba Gump」が営業していた。ウェストミンスター市議会の都市計画委員会は、9月30日(火)にこの申請を審議する予定である。