Amazon Fresh、英国から撤退 ロンドンを含む19店舗を閉鎖へ
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    Amazon Fresh、英国から撤退 ロンドンを含む19店舗を閉鎖へ

    2025年9月24日

    Amazonは、2021年にロンドン・イーリングで1号店を開いたAmazon Freshを英国から撤退させると発表。全19店舗を閉鎖し、そのうち5店舗をWhole Foods Marketに転換する。非接触型買い物の需要減少や他チェーンの競争が背景にある。

    Amazonは、英国で展開してきたレジなしスーパー『Amazon Fresh』をすべて閉鎖する方針を明らかにした。2021年にロンドンのイーリングで最初の店舗をオープンしてからわずか4年での撤退となる。閉鎖対象は全国で19店舗あり、そのうち5店舗は傘下のオーガニック食品チェーン『Whole Foods Market』に転換される予定だ。

    Amazon Freshは、高精度カメラやセンサーによって顧客が手に取った商品を自動的に認識し、レジを通らずに買い物を終える仕組みで注目を集めた。しかし、コロナ禍後には非接触型ショッピング需要が減少し、TescoやSainsbury’sといった既存スーパーに比べ人気が伸び悩んだ。

    ロンドンでは、Aldgate、Holborn、Liverpool Street、Notting Hill Gateなど複数のエリアに展開していたが、これらもすべて閉鎖の対象となる。Amazonは従業員への影響について具体的な人数を明らかにしていないが、他部門での配置転換を提案する方針だ。

    今回の撤退は、Amazonが食品市場で戦略を再編する動きの一環でもある。2017年に137億ドルで買収したWhole Foodsの統合を進めるほか、Morrisons、Iceland、Co-op、Gopuffといったパートナーシップを通じてオンラインでの生鮮食品販売を強化する計画だ。さらに、英国でのPrime会員を倍増させることを目標に、複数の食料品オプションを提供するとしている。

    英国市場での物理店舗戦略の見直しは、デジタルとオンラインを重視するAmazonの姿勢を改めて示すものとなった。