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ハマースミス&フルハム、顔認識CCTV導入を承認
2025年9月18日
西ロンドンのハマースミス&フルハム区が、AI・顔認識機能付きCCTVの導入を決定。犯罪の証拠収集や追跡効率向上を目的とする一方、市民のプライバシーへの懸念も強まっている。
ハマースミス&フルハム区議会は、CCTVネットワークにAIとライブ顔認識機能を追加する計画を承認した。導入費用は3百万ポンド以上。現在、この区には2,000台以上のカメラが稼働しており、人口あたりのCCTV密度は英国で最も高い。
新しいシステムでは、犯罪多発地点に設置されたカメラが、警察データベースとリアルタイムで顔を照合する。対象となる場所には、シェパーズ・ブッシュ・マーケット周辺やウエストフィールド・ショッピングセンター付近など10箇所が含まれる予定。また、500台のカメラにはAI機能が搭載され、映像再生の効率化や自動車追跡、犯罪者の行動経路の追跡などが可能になる。
一方で、キャンペーン団体Big Brother Watchは、24時間リアルタイムで市民を識別・監視することは「前例のない大規模監視」と指摘。法的枠組みや市民の権利保護が不十分であると批判している。
区議会リーダーのStephen Cowan氏は、裁判制度の機能不全や証拠収集の困難を背景に、AI活用による犯罪・反社会的行動の特定を進める方針を説明した。