物語の芯と見どころの紹介です。幕ごとのあらすじと結末は、 読みたい人だけが開ける形で下にまとめています。
ヘンリー8世には6人の妻がいました。離婚され、斬首され、死に別れ、離婚され、斬首され、生き残った——英語圏の子どもがその順番を覚えるための語呂まであるくらい、彼女たちは「王の妻の何番目か」としてだけ記憶されています。
その6人が、ポップコンサートのステージに立ちます。マイクを持ち、誰の人生が一番悲惨だったかを競うという設定で。曲はビヨンセやアデルを思わせる現代のポップスで、バンドは全員女性。80分、休憩なしで駆け抜けます。
笑って観ているうちに、途中で企画そのものがひっくり返ります。不幸自慢を競わせるという枠組み自体が、彼女たちを王との関係でしか語らせない仕組みだと気づく瞬間が来る。そこから先の展開が、この作品が単なるパロディで終わっていない理由です。
24年連れ添った末に、結婚そのものが無効だったと宣言された王妃。退く気がまったくない。
王に離婚を決断させた張本人。処刑された過去を、いちばん軽い調子で歌ってみせる。
唯一の男子を産み、産後に亡くなった王妃。「唯一愛された妻」という位置づけを自分でどう思っているか。
肖像画と実物が違うという理由で早々に離縁された王妃。ところが結果として最も自由を得た人物でもある。
10代で王妃になった女性。年上の男たちから向けられ続けた視線を、明るい曲調のまま語り直す。
王より長く生きた最後の妻。競い合うという企画そのものに疑問を投げかける役どころ。
2016年、ケンブリッジ大学の学生トビー・マーロウが学内のミュージカル団体からエディンバラ・フリンジ用の新作を任され、友人のルーシー・モスと共作しました。着想は詩の授業中に浮かんだ「ヘンリー8世の6人の妻によるポップコンサート」という思いつきです。2017年8月にフリンジで上演され、そこからウエストエンドとブロードウェイまで届きました。
幕間がなく、6人がマイクを持ったまま最後まで舞台に立ち続けます。物語を追う作りではないので、途中で筋を見失う心配がありません。滞在中の予定に組み込みやすい長さで、観劇のあとに食事へ回れるのも実用的な利点です。
演奏は録音ではなく、舞台奥に並んだバンドによる生演奏です。この編成自体が作品の主張の一部になっており、終盤で6人がバンドを紹介する場面があります。音圧はミュージカルというよりポップコンサートに近く、客席も手拍子で応じます。
各王妃のナンバーは現代のポップスターの作風を意識して書き分けられており、ビヨンセ、アデル、アヴリル・ラヴィーンなどが参照されています。誰を模したものか分からなくても曲としては成立しますが、気づくと歌詞の皮肉が二重に効いてきます。
シックス を観る日を決めるための情報です。2026年8月時点。演出の改訂で上演時間が変わることがあるため、当日の予定は 公式サイトの案内も確認したうえで組んでください。
劇場が案内する推奨年齢です。入場制限とは限りません。
台詞での説明が少なく、筋は歌と場面展開で進みます。歌詞そのものは聞き取りにくいことがあるため、あらすじと曲順を先に読んでおくと追いやすくなります。休憩なしの80分で、コンサート形式で進みます。ヘンリー8世の6人の妃という前提を知っていると各曲の立ち位置が掴めます。現代的な言い回しと歴史の固有名詞が混ざるため、聞き取りの負荷は高めです。
Ticketmaster の販売情報より。9月10日(木)時点。休演日や追加公演が変わることがあるため、購入前に公式サイトでご確認ください。
ほか 373 公演。
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